2020年9月1日に、『言ノ葉ノ花』(上)(下)2巻同時発売しました。
小説が原作の物語らしいのですが、私は小説を読んだことがなかったので 『言ノ葉ノ花』は漫画が初めてでした( ˶˙ᵕ˙˶ )
発売前からBLランキング上位にありかなりの注目作という事で、電子配信がスタートした4日に即購入!
今回は『言ノ葉ノ花』のネタバレなしの感想と、ネタバレありの感想を書いていこうと思います!
ネタバレなし!「言ノ葉ノ花」を読んだ感想と私の総合評価
三池ろむこ 原作:砂原糖子
心の声が聞こえる青年の苦悩が辛い…幸せになってもらいたい主人公に、思わず感情移入してしまう。
心の声が聞こえてしまう苦痛
3年前のクリスマスの日から突然人の心の声が聞こえるようになってしまった余村。
それ以降は恋人も親友も仕事も全てを失います。
心の声が聞こえることで、順調だったもの全てが崩壊するんですよね…
聞こえていなかったから、上手くいっていたのか、
知らなくていいことがこの世には多いのか、読んでいて少し怖くもなってしまいました。
真っ直ぐな人間
ほとんどの人間が口に出す言葉と心の声は違います。
でも長谷部だけは、心の声と言葉に嘘がないんです。
職場では無表情、無口、何を考えているか分からないという周りの評価なのですが、余村からすると、とても心地のいい相手になっていきます。
長谷部は最初から余村の事が好きだったけど、余村はだんだんと長谷部に惹かれていく様子もまたとても美しいです。
周りに信じて貰えない恐怖
余村も最初こそ病院に行ったりするのですが、全く相手にされず精神異常とされます。
誰にも信じて貰えず、誰も信じられず殻にこもり続ける余村が辛すぎる…
イケメンだったルックスもだんだん野暮ったくなります…悲しい。
長谷部に出会ってからの余村の嬉しそうな顔に、思わず涙腺崩壊です( ´:ω:` )
ストーリー | 暗いストーリーの中長谷部の存在は物語を濃厚にし癒しのスパイスにもなっています |
---|---|
キャラクター | 狂いそうになる余村、真っ直ぐな長谷部などキャラクターが本当にリアル! |
絵 | 読みやすい絵柄で絵の描き分けもうまい |
萌 | 萌要素は少ない |
エロ | エロはほんの少しだけ |
ネタバレあり!「言ノ葉ノ花」の全てをラストまで解説
3年前のクリスマスから心の声が聞こえるように(上)
余村は大手ソフトウェア会社でエンジニアをしていて、
プロジェクトリーダーも任されるほどの優秀なサラリーマンでした。
美しい恋人もいて、その恋人にクリスマスの日にプロポーズ。
もちろんオーケーをもらい何もかもが順風満帆だった。
でも朝起きると恋人の『心の声』が聞こえるようになってしまいます。
恋人の心の声は自分が知っている恋人の姿とは全く違う人間でした。
余村の事も見下していました。
パニックになり部屋を飛び出すと、すれ違う人間全員の心の声が聞こえてきます。
それからは、恋人とも別れ、病院に行っても誰にも信じて貰えず、藁にもすがる思いで得体の知れない宗教じみた診療所に行って散々なめにあいます。
24時間365日、汚い言葉が聞こえ続け、更には信じていた親友も、実は自分を嫌っていた事実まで知ってしまい余村は完全に壊れてしまいます。
仕事を辞め人と関わらず2年間を過しますが貯金がつき、今の職場に働きに出ます。
家電製品を売るお店のバイトとして働き始めます。
心で自分を好きだと言う男と出会う(上)
この頃には、集中すれば、少しは心の声が聞こえなくなるようにはなっていましたが、ふとした瞬間にはやはり聞こえてしまいます。
チラシを配っていると転びそうになります。
ある男性が助けてくれました。
その男性は、『余村さんだ…』と心で呟くと、『俺の好きな人…』と真っ直ぐ余村を見つめます。
余村は驚いたものの、言葉で言われた訳ではないので、平然を装いながらお礼をします。
長谷部と一緒にいる事が心地よくなる(上)
同じ職場の人間という事しか分からず、余村はそれとなく周りに聞いて、無口で無表情、何を考えているか分からない男で名前は長谷部ということを知ります。
自分がいつ好かれたのか分からず考えていると、休憩がかぶり、初めて休憩所で顔を合わせます。
どうしても長谷部が気になる余村は、話しかけます。
話をしながら心の声を聞くと、長谷部が頭痛がひどい時にそれに気づき薬をくれたのがきっかけで気になり、気づいたら好きになっていたということを知ります。
余村はそれだけで!?と驚きながらも嬉しさを隠せず、しかも心の声と言葉に嘘がない長谷部といる事に心地良さすら覚えます。
余村は長谷部に気は無いくせに、それからは会うといつも優しくしてしまいます。
長谷部の心の声は周りを遮ってくれると安心する余村(上)
そんな日々が続いたある日、風邪をひいた余村。
具合が悪いとさらによく聞こえてくるこころの声にぐったり…
さらには長谷部と休憩所で話している時に倒れてしまいます。
長谷部に病院に運ばれると、長谷部は本心から余村を心配しています。
長谷部の真っ直ぐで素直な心の声は、汚いまわりの声を遮ってくれると、余村は長谷部に安心すら覚えています。
気を持たせてはダメだと思いながらもお礼がしたいと誘います。
すると長谷部の方から、飲みに行きませんか?と誘いが。
長谷部は心の声で『不自然じゃないだろうか』『気持ち悪くないだろうか』と不安を募らせています。
いいよと返事をし手が触れてしまった時、長谷部は真っ赤な顔になります。
余村はどこかむず痒いと感じながらも長谷部の気持ちが心地よく、無意識に長谷部に甘えてしまいます。
酒が入りキスをしてしまう(上)
そして、長谷部の家で飲む日がきます。
家に行くと妹が出てきて、兄が友だちを連れてきたと喜びます。
妹の佳奈は親を早くに亡くし兄がたくさん働いて自分を育ててくれたと、感謝しています。
余村は意外な事実を知り、長谷部が生真面目な理由がわかります。
2人は酒も進みだいぶ酔ってきた時余村はうたた寝をしてしまいます。
そんな余村を見て長谷部は心の声で『好きだ。キスがしたい…触れたい』と思っていました。
ちょうどその時起きて心の声を聞いてしまった余村は、驚いて1度は手を払い除けてしまうのですが、長谷部の気持ちが嬉しく、自分からキスをします。
でも朝になり、あれは気の迷いだったと自分に言い聞かせ、お互い酔っ払った勢いと言うことで片付けました。
長谷部の告白(上)
余村は悩んでいました。
この気持ちはなんなのか。
長谷部と仲良くなりたい、心の声さえ聞こえなければ気持ちを知ることもなく、いい友人になれたんだ…と不敵な笑みを浮かべながら長谷部を飲みに誘います。
2人で行った居酒屋で、余村の元親友で元同僚と再会してしまいます。
仲良さげに話すものの心の声ではフリーターである余村をバカにしています。
そんな元親友の真っ黒な心の声を聞いてしまい、余村はショックで荒れてしまいます。
そんな余村を長谷部抱きしめ、心の声で好きだというと、本当の声でも言葉にして余村に好きだという長谷部。
そのまま立ち去ろうとする長谷部でしたが、余村は引き止めます。
引き止めたら自分は勘違いすると長谷部は言ったのに、余村は呼び止めてしまったのです。
自分の部屋に長谷部を招き入れる(下)
長谷部を引き止めた余村は自分の部屋にまねきます。
初めて2人でお酒を飲んだあの日キスしてしまったこと、余村に欲情してしまったことを謝る長谷部。
余村は、自分は長谷部に感じているこの気持ちの整理がまだ付いていないものの、長谷部を失いたくないと葛藤しています。
それでも長谷部の心と言葉偽りがないだから惹かれるんだ…とまたキスをしてしまいます。
軽く体を重ね、余村は自分のことをどう思っているのか聞かれても、何も答えられない余村は誤魔化し、キスをしました。
余村が心の声を聞いて暴走してしまう(下)
友だち以上恋人未満のような関係を続けているある日、余村が働くお店に佳奈と佳奈の恋人が来ます。
パソコンを選んでいる佳奈に真剣に付き合う余村。
余村は長谷部の妹である佳奈も大切に思っています。
すると恋人は『おっせぇな…』と心の声で言っています。
何か違和感を感じた余村は、我慢しきれず2人が入っていくお店について行き、こっそり隣の部屋に入り、佳奈の恋人の心の声をのぞきます。
母親が病気で金がいるからと佳奈から金を借りる恋人。
最悪バックれればいいやと、佳奈を騙していました。
部屋から出ると余村は2人に近づいていき、佳奈の恋人に、佳奈を騙すな。結婚して子どももいるくせに。
と心で聞いた声で問いただすと、パニックになった佳奈に叩かれてしまいました。
長谷部に真実を伝える余村(下)
佳奈からことの経緯を聞いた長谷部は、何でそんなことを余村が知っているのか聞いてきます。
知り合いの知り合いだとか嘘はつける…と思いながらも、もしかしたら長谷部は受け入れてくれるんじゃないかと思い心の声が聞けることを告げます。
しかし、全く信じない長谷部。
ありとあらゆる手を使い事実だと言いますが拒絶されてしまいました。
どうしても信じない長谷部に少し落胆しながらも、自分が狂ってると余村は落ち込むのでした。
長谷部に避けられるように…
長谷部は佳奈の恋人を調べ、余村が言っていた事が真実だと知ります。
そうすると、告白する前から自分の気持ちも余村にダダ漏れだったんじゃないかと、焦ります。
2人は話をしていると、長谷部は自分の声は聞こえていたのかと聞くと、君の声が心地よく聞いていたと余村は告げます。
なるべく聞かないよう努力していた、意識をそらしてほかに集中すれば隣の人の心の声を聞くことは出来ないから、今も聞いてないよ?と笑顔で余村は言います。
それでも、何故か裏切られたような、同情されて優しくされてたんではないかと、
余村を信じられない長谷部は冷たい態度をとり、逃げるように帰ってしまいました。
それからはさけられつづけます。
やっと食事の約束をしたものの、嘘をつかれドタキャンされてしまいます。
今まではしなかったメールのやり取りをする2人。
こんなにも今長谷部を好きであの時言っておけばよかったと後悔をする余村
そして時はたちある日、佳奈と偶然会います。
長谷部からは、余村の知り合いの知り合いが佳奈の恋人で、だから結婚していたことを知っていたと聞いていた佳奈。
お礼を言われ、長谷部の誕生日を聞きました。
パニックになってしまう余村(下)
渡したいものだけあるからと、長谷部と会いプレゼントを渡します。
プレゼントは、佳奈から聞いた長谷部の好きな映画のDVD。
この日ももちろん心の声を聞かないよう集中しています。
しかし突然大きな物音で気がそれ長谷部の声を聞いてしまいました。
俺の好きな物がわかるなんて…読んたのかな…と思っている長谷部。
すると余村は僕は聞いてないのに!と発狂してしまいます。
2人は本当の両思いに(下)
店を飛び出し、雨に濡れながら帰る余村と、慌てて追いかける長谷部。
長谷部はまた聞かれたかもと余村を疑う度に自己嫌悪に陥り、どう接していいのか分からないと告げます。
それでいい、人の気持ちなんて、知らない方が…僕はもう何も知りたくない…と余村は去ります。
仕事も辞める手続きもし完全に姿を消そうとしています。
止めに入る長谷部を振り切り電車を待っていると長谷部からメールが来ます。
喧嘩のようなやり取りになってしまいベンチで余村は泣いていると、長谷部は余村の前で立って心で話しかけました。
『心の声が聞こえる気持ちがわかるかと余村さんは言ったけど、心の声を聞かれる俺の気持ちもわかっていない。嫌いなら良かった。好きな人間に自分のマイナスを聞かれたくなかった、だから怖かった、余村さんが好きだから』
と正直に話します。
心の声を聞かなければ君を好きになる事がなかった、僕の気持ちは変なのか変でも構わない、自分の心の声を素直に言葉にする余村。
君が好きだよ
あなたが怖い…聞かれるのが怖い、でもあなたが好きです…と長谷部も本心から答え2人は抱き合いました。
最後は俺も余村の心の声を聞きたいと無邪気な長谷部と笑顔の余村。
「言ノ葉ノ花」の感想まとめ
心の声が聞こえると言う物語は数多くありますが、この物語はとにかくそれが辛かった…
辛かったから余計に長谷部の真っ直ぐさが眩しく、物語も明るくしてくれています。
心の声が聞こえる気持ちがわかる?という悩みと、聞かれる側の辛さがわかる?と言う2つの悩み…自分だったら長谷部の気持ちのが辛いかなぁ…なんて考えたりしてしまいました。
とにかく感情移入しやすい物語で、(下)の方に関しては泣きっぱなし!(´;ω;`)
でもちゃんと綺麗にハッピーエンドになるので、BL好きの方全員に読んでもらいたい物語でした!
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